たいせつなもの
この『たいせつなもの』という物語はともしえオリジナルのストーリーで子供向けの作品です。ともしえでは本来大人の方向けに、影絵を用いて仏教のお話をなるべくわかりやすく伝える活動をしていますが、「影絵」と聞くとやはり子どもさんにするものだと思われる方も多くいらっしゃいます。
そのため、子ども向けのご依頼にも微力ながら対応させていただくべく、この『たいせつなもの』を作成することになりました。
ストーリーの主役は、お金もない住むおうちもない友達もいない、なにもないウサギさん。
ウサギさんは、せめて住むところが欲しい。とトボトボと歩く毎日でした。
ある日、ウサギさんは一本の枝さんに出会います。そこからウサギさんは
自らのたいせつなものを困っている動物たちに与え始めます。
そんな心優しいウサギさんは、果たして念願のおうちに住むことが出来るのでしょうか。
そして、本当に「たいせつなもの」とは……。
ひとりぼっちのうさぎさん
あるところにおかねもない。家もない。ともだちもいない。なーんにもないウサギさんがいました。ウサギさんは今日も朝からぶらぶらと歩いています。
ウサギさん:「さむいなー…せめて…すむところがあったらなー…」
枝さんとの出会い
枝さん:「えだぁ(痛ぁ)!踏まんとってー!」
ウサギさん:「わぁー!ごめんね。喋る不思議な枝さん!そうだ、枝さん!僕はね、おうちがほしいの。枝さん、僕のおうちになってくれない?」
枝さん:「それは無理やなー。でも、わいを他のなんかと、かえっこしたらいいんやない?」
ウサギ:「わ!それはいいかもしれない!じゃぁ僕と一緒に来てくれるかい?」
枝さん:「もちろんやで!」
こうしてウサギさんと枝さんは旅に出る事にしました。
ウサギさん:「ぴょんこぴょん♪ぴょんこぴょん♪☆ぴょんこぴょん♪ぴょんこぴょんこぴょーん♪」
そしてこれから沢山の出会いが始まります。
リスさんとの出会い
リスさん:「あー…腰がいたいわ…何か杖になるものがないかしら」
カラスさんとの出会い
カラスさん:「カーカーお腹が空いたでござる…」
ねこさんとの出会い
ねこさん:「よかったらそのガラスの靴、私にいただけないかしら?」
くまそうとの出会い
くまそう:「わしが出かけている間このお寺でお留守番をしてくれ。」
ウサギさん:「え!いいの?やった!ずっとおうちがほしかったから、嬉しいなー!」
ついに念願のおうちを手に入れたうさぎさんでしたが、しばらく経つと、だんだん…寂しくなってきました。
ウサギさん「ずっと欲しかったお家があるのに一人だとなんだか寂しいなぁ…」
本当にたいせつなものとは・・・?
皆様のたいせつなものを思い浮かべながら、つづきはともしえの影絵のなかでお楽しみください。